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2006年10月16日 (月)

揚水発電に関する問題

◆電力「揚水発電に関する問題」
全揚程160m、ポンプ効率88%、電動機効率97%の
揚水式発電所がある。
揚水によって全揚程、及び効率は変わらないものとし、
下部池から5000000m^3 の水を揚水するために
必要な電力量を求めよ。

解答
揚水に必要な電力量Pは、
P=9.8QH/(ηp×ηm)  (KWS)
Q:揚水量(m^3)
H:全揚程(m)
ηp:ポンプ効率
ηm:電動機効率

P=(9.8×160×5×10^6)/(0.88×0.97)
 =9.2×10^6 (KWS)
 =9.2×10^6/3600=2.55×10^3 (KWH)

解説
揚水に必要な電力量の計算は
発電電力量の計算と逆の作業になる。
発電のときは、水車の効率と発電機の効率の分だけ発電量が
減少するが、揚水の場合は、ポンプと電動機の効率の分だけ
余計に電力量が必要になる。

揚水発電所を設けるにはつぎの条件を考慮する必要がある。
1.貯水池としては天然湖、人造湖のいずれでもよいが、
築造費が少なく漏水のなるべく少ないことが必要である。
水路が短く、落差が大きく、下流の発電所でも有効に
水が利用できるものほど有利である。

2.揚水発電所のつながる電力系統に余剰電力があり、揚水時の
電力が充分に得られる地点であること。

3.揚水地点の河川から豊水期または非ピーク時に所要の
揚水量が得られること。

4.揚水発電は機器の損失、水圧管の摩擦損失などのために
電力再生の効率は65%程度になる。

5.揚水発電所は、原子力発電所の増加と共にその必要性が増して
きたといわれている。原子力発電所はベース負荷を受け持っているが、
出力を容易に調整できない。水力等の即応性の電源を停止して
対応できない場合は、揚水発電所で強制的に電力を使うしか
対応の方法が無い。

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コメント

目から鱗が落ちたように、よく理解できました。
 大変ありがとうございます。
 また火力発電でわからないことがありましたら、このページを検索します。

投稿: 西 信夫 | 2010年5月17日 (月) 20時47分

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